SNSで知り合った相手との金銭トラブル、一人で悩んでいませんか?
それは巧妙なロマンス詐欺かもしれません。
この記事では、ネット犯罪の専門家である私、美桜(みお)と、かつて被害を経験した凛(りん)さんが、あなたの状況を客観的に判断するチェックリストと、今すぐできる対処法、そして信頼できる相談先を分かりやすく解説します。
- 危険な兆候をすぐに見抜ける「ロマンス詐欺診断チェックリスト10」
- 被害を最小限に抑えるために、今すぐやるべき具体的な3つの行動
- 警察、国民生活センターなど、安心して頼れる公的な相談窓口一覧
あなたの不安な気持ちが少しでも軽くなり、次の一歩を踏み出すための具体的な道筋が見えるよう、全力でサポートします。
あなたは悪くない。ロマンス詐”欺は心の隙間に忍び寄る巧妙な犯罪です
このセクションでは、まずあなたにお伝えしたいことがあります。
もし、あなたが「騙されたかもしれない」と自分を責めているのなら、その必要は全くない、ということです。
ロマンス詐欺は、人の優しさや信頼につけ込む、計画的で悪質な犯罪です。
ここでは、なぜあなたが一人で抱え込む必要がないのかをお話しします。
「彼だけは違う」信じたい気持ちと、拭えない不安
「もしかしたら、彼が言っていることは本当かもしれない」「彼だけは、他の人とは違うはずだ」…。
そう信じたい気持ちと、「でも、何かがおかしい」という不安の間で、心が張り裂けそうになっているのではないでしょうか。
その気持ちは、決して特別なものではありません。
むしろ、人を信じようとする誠実な心を持っているからこそ、深く悩んでしまうのです。
凛(りん)の実体験

私も最初は、まさか自分が詐欺に遭うなんて思ってもいませんでした。
彼の言葉だけが真実だと思い込んでいたんです。
毎日送られてくる甘い言葉や、将来の約束を信じ切っていました。
周りが見えなくなり、『この人を助けられるのは自分だけだ』とまで感じていました。
だから、今あなたが感じている不安な気持ち、すごくよく分かります。
信じていた相手に裏切られるかもしれないという恐怖は、計り知れません。
しかし、その不安な気持ちから目を逸らさないことが、あなた自身を守るための最初の、そして最も重要な一歩となるのです。
なぜ騙されてしまうのか?アナリストが解説する詐欺師の心理術
なぜ、多くの人がロマンス詐欺の被害に遭ってしまうのでしょうか。
それは、詐欺師が恋愛の専門家ではなく、人の心を操る心理術の専門家だからです。
彼らは、ターゲットの孤独感や承認欲求を巧みに見抜き、そこへ集中的につけ込んできます。
例えば、以下のような手口を使います。
- ミラーリング: あなたの趣味や価値観に合わせ、「私たちは運命の相手だ」と思い込ませる。
- 愛情の爆弾: 出会って間もないうちから、過剰なほどの愛情表現を繰り返し、冷静な判断力を奪う。
- 希少性の原理: 「こんな話は君にしかできない」「君だけが頼りだ」と特別感を演出し、断りにくい状況を作り出す。
これらの心理術を駆使されると、人は「この人を失いたくない」という気持ちから、不審な点に気づいても見て見ぬふりをしてしまいがちです。
ネット犯罪アナリスト・美桜(みお)の視点



詐欺師は、あなたの恋愛感情を悪用して正常な判断力を奪うプロです。
罪悪感を抱く必要は全くありません。
これは、誰の身にも起こりうる計画的な犯罪なのです。
自分を責めるエネルギーは、ご自身を守り、問題を解決するために使いましょう。
あなたが騙されやすいのではなく、相手が卑劣なプロだった。
まずは、そう認識を切り替えることが大切です。
被害は急増中【2025年最新データ】
あなたが今感じている悩みは、決してあなた一人だけのものではありません。
ロマンス詐欺、特にSNSやマッチングアプリを悪用したSNS型投資詐欺の被害は、年々深刻化しています。
警察庁の発表によると、SNS上で知り合った相手から恋愛感情を抱かされ、投資名目などで金銭をだまし取られる被害が全国で急増しています。
この事実を知ることは、あなたの孤独感を和らげ、「相談してもいいんだ」という気持ちを持つための助けになるはずです。
【ロマンス詐欺かも?】危険度を診断する10のチェックリスト
「私のケースは、本当にロマンス詐欺なのだろうか?」
その疑問に客観的な視点で答えるため、私がこれまでの分析で蓄積したデータから作成した10項目の診断チェックリストをご用意しました。
いくつかの項目に心当たりがあるか、冷静に確認してみてください。
これは、あなた自身の状況を客観的に見つめ直すための大切なステップです。
プロフィールに関するチェック項目
詐欺師は、あなたを惹きつけるために魅力的なプロフィールを作り上げます。
しかし、その中には不審な点が多く隠されています。
- □ 顔写真が、モデルや俳優のように美男美女すぎる
ネット上にある他人の写真を無断で使用している(「拾い画」と呼ばれる手口)可能性が高いです。
Googleの画像検索などで、同じ写真が別の場所で使われていないか確認するのも一つの方法です。 - □ 医者、軍人、実業家など、社会的地位が高く、海外で活躍している職業を名乗る
これは、ターゲットに尊敬の念を抱かせ、信頼させるための典型的な設定です。
特に「国連の医師」や「紛争地域にいる軍人」は、外部との連絡が制限されるという口実を作りやすく、直接会えない理由として頻繁に使われます。 - □ プロフィール情報が曖昧で、具体的な経歴や実績を証明するものがない
輝かしい職業を名乗る一方で、具体的な会社名や所属部隊、過去の実績について尋ねると、話をはぐらかしたり、曖昧な答えしか返ってこなかったりする傾向があります。
やり取りに関するチェック項目
日々のコミュニケーションの中にも、詐欺師特有のパターンが見られます。
甘い言葉の裏に隠された危険なサインを見逃さないでください。
- □ 出会ってすぐに「運命だ」「愛している」などと過剰な愛情表現をしてくる
時間をかけて関係を築くのではなく、短期間でターゲットの心を掴み、恋愛感情を燃え上がらせて冷静な判断をさせないようにする手口です。 - □ 日本語の言い回しに、どこか不自然な点がある
「あなたのことを思うと、私の心はとても痛いです」のような、翻訳アプリを使ったかのような、少しぎこちない日本語が混じることがあります。
これは、詐欺師が日本人ではない可能性を示唆しています。 - □ 必ず「私たちのことは、二人だけの秘密にしよう」と口止めする
あなたが家族や友人に相談し、詐欺であることが発覚するのを防ぐための、非常に悪質な手口です。
本当に誠実な関係であれば、秘密にする必要はありません。
お金の話に関するチェック項目
ロマンス詐欺の最終目的は、あなたの金銭をだまし取ることです。
お金に関する話題が出てきたら、最大限の警戒が必要です。
- □ 事業の失敗、家族の急な病気、日本へ行くための航空券代など、様々な理由をつけて送金を求めてくる
これらの「緊急事態」は、あなたの同情心や助けたいという気持ちを悪用するために作り出された嘘の物語です。
一度送金してしまうと、次から次へと新たな理由をつけて金銭を要求してきます。 - □ 「必ず返すから」「結婚すれば一緒のお金になるのだから」などと言葉巧みに誘導する
甘い言葉で借金であるかのように見せかけ、送金への心理的なハードルを下げさせようとします。
しかし、そのお金が返ってくることは決してありません。 - □ 暗号資産(仮想通貨)や、海外の無名な送金アプリでの送金を要求してくる
銀行振込と違い、暗号資産は送金ルートの追跡が非常に困難です。
詐欺師は、足がつかないように、このような匿名性の高い送金方法を指定してきます。 - □ まだ一度も直接会ったことがないのに、金銭を要求してくる
これが最も決定的な危険サインです。
本当にあなたを大切に思う相手であれば、会ったこともない段階で金銭を要求することは絶対にありえません。



いかがでしたか?
もし、これらの項目に3つ以上当てはまるのであれば、それはロマンス詐欺の可能性が非常に高い危険な状態です。
信じたい気持ちは分かりますが、すぐに行動を起こす必要があります。
手遅れになる前に、次のステップに進みましょう。
【2025年最新版】国際ロマンス詐欺で使われる巧妙な手口の全パターン
相手の手口を具体的に知ることは、あなたを洗脳から解き、客観的な視点を取り戻すための強力な武器になります。
ここでは、国際ロマンス詐欺で頻繁に使われる代表的な3つのシナリオパターンを解説します。
王道パターン:「結婚」を匂わせ金銭を要求する手口
これは最も古典的で、今なお多くの被害を生んでいる手口です。
- アプローチ: SNSやマッチングアプリで、海外在住のエリート(医者、軍人、パイロットなど)を名乗る人物からアプローチがあります。
- 関係構築: 毎日、情熱的なメッセージを送り、あなたを「運命の人」だと信じ込ませます。将来の結婚生活について語り、夢を見させます。
- 問題発生: 「君に会うために日本へ行く準備をしていたが、荷物が税関で止められてしまった」「退役するための手数料が必要になった」など、突然のトラブルを訴えてきます。
- 金銭要求: そして、「この問題を解決するために、一時的にお金を立て替えてほしい」と送金を要求します。
このパターンでは、「もうすぐ会える」「結婚できる」という期待感を巧みに利用し、被害者の判断を鈍らせます。
投資誘導パターン:恋愛感情を利用して偽の投資話に引き込む
近年、被害が急増しているのが、恋愛感情と投資話を組み合わせた、より悪質な手口です。
- アプローチ: アプローチや関係構築までは王道パターンと同じです。
- 投資話の提示: ある程度親密になった段階で、「自分だけが知っている儲かる投資がある」「二人で将来のためにお金を増やさないか」と、偽の投資サイトやアプリを紹介してきます。
- 少額での成功体験: 最初は少額の投資を勧められ、アプリ上では利益が出ているように見せかけられます。
これで完全に信用させてから、より高額な投資を促します。 - 出金トラブルと追加要求: あなたが利益を出金しようとすると、「税金の支払いが必要」「保証金を追加しないと口座が凍結される」など、様々な理由をつけて出金させず、さらなる金銭を要求してきます。
私の経験から



以前ご相談を受けた女性は、まさにこの投資誘導パターンの被害に遭っていました。
彼女は「彼だけは違う」と最後まで信じ込み、なけなしのお金を偽の投資サイトにつぎ込んでしまったのです。
詐欺師は、人の心の隙間に入り込むプロです。
だからこそ、今お話ししているような客観的な知識と、前のセクションの『チェックリスト』があなたを守る盾になるのです。
荷物の配送トラブルパターン:「あなたへのプレゼントが税関で止まった」
これもよく使われる手口で、「あなたのために高価なプレゼントを送った」という善意を装って近づいてきます。
- プレゼントの通知: 「愛の証として、現金や宝石を入れた特別な贈り物を送った」と連絡が来ます。
- 偽の配送業者からの連絡: その後、税関や国際輸送業者を名乗る偽の代理人から、「荷物が税関で止められている。
通関手数料や保険料として〇〇万円が必要だ」というメールや連絡が届きます。 - 送金の要求: 相手は「これは君へのプレゼントだから、手数料を立て替えてほしい。
荷物を受け取れば、中に入っている現金で精算できるから」と言って、送金を急かします。
もちろん、プレゼントなど最初から存在せず、送金したお金が戻ってくることはありません。
ステップ | 手口の詳細 |
---|---|
ステップ1: 出会い | SNSやマッチングアプリで魅力的なプロフィールを使って接触 |
ステップ2: 信頼関係の構築 | 毎日の甘いメッセージで恋愛感情を育み、信用させる |
ステップ3: トラブルの発生 | 急な病気、事業の失敗、投資話など、お金が必要な架空の物語を語る |
ステップ4: 送金の要求 | 「君だけが頼りだ」と同情を誘い、追跡が困難な方法で送金を指示する |
ステップ5: 連絡不通 | 目標金額をだまし取ると、アカウントを削除し、完全に連絡が取れなくなる |
被害をこれ以上広げない!今すぐやるべき3つの対処法
もし、これまでの内容を読んで「自分の状況は危険かもしれない」と感じたなら、今すぐ行動を起こすことが何よりも重要です。
これ以上被害を拡大させないために、そしてあなた自身を取り戻すために、具体的な3つのステップを実行してください。
感情的にならず、冷静に進めることが大切です。
【対処法1】相手との連絡を完全に断つ(ブロックする)
最も重要で、そして最も勇気がいるのがこのステップです。相手との連絡手段を、ためらわずにすべて断ち切ってください。
- なぜブロックが必要なのか?
詐欺師は、あなたが離れていこうとすると、さらに甘い言葉をささやいたり、「君を信じていたのに」と罪悪感を煽ったりして、あなたを引き戻そうとします。情に流され、再び騙されてしまうのを防ぐためには、物理的に連絡を取れなくすることが唯一の方法です。 - 何をブロックするのか?
- LINE、Facebook、InstagramなどのSNSアカウント
- WhatsAppなどのメッセージングアプリ
- 電話番号(着信拒否設定)
- メールアドレス(受信拒否設定)
相手に「ブロックします」と宣言する必要はありません。
何も言わずに、静かにすべての連絡手段を遮断してください。
これは、あなた自身を守るための正当防衛です。
【対処法2】これまでのやり取りの証拠を全て保存する
相手をブロックしたら、次に、これまでのやり取りを証拠として保存してください。
これは、後々、警察や弁護士に相談する際に、非常に重要な資料となります。
以下のものを、できる限り多く集めてください。
- メッセージのやり取り:
- 相手との会話の全画面を、最初から最後までスクリーンショットで撮影します。特に、愛情表現、金銭を要求する具体的な文言、送金先の口座情報などが含まれる部分は重要です。
- 送金の記録:
- 銀行の振込明細書、ネットバンキングの取引履歴画面のスクリーンショット、アプリの送金完了画面など、お金を渡したことが客観的にわかるものをすべて保存します。
- 相手のプロフィール:
- 相手のSNSのプロフィール画面(顔写真、名前、自己紹介文など)をスクリーンショットで撮影します。URLも控えておくと良いでしょう。
- その他:
- メールの文面、相手から送られてきた写真や動画などもすべて保存してください。
これらの証拠は、USBメモリやクラウドストレージなど、複数の場所にバックアップを取っておくことを強くお勧めします。
【対処法3】信頼できる機関に「相談」する
証拠の保全が完了したら、最後のステップとして、一人で抱え込まずに第三者に相談してください。
専門知識を持つ機関に相談することで、客観的なアドバイスを得られ、次に何をすべきかが明確になります。
被害に遭ったことを話すのは、とても勇気がいることです。
しかし、この一歩が、あなたを苦しみから解放し、問題解決へと導いてくれます。
次のセクションで、具体的な相談窓口を詳しくご紹介します。



相手に何かを告げてからブロックする必要はありません。
あなたの安全が最優先です。
冷静に、しかし迅速に行動してください。
もし、どうすればいいか分からなくなってしまったら、一人で悩まず、私のLINEにご相談ください。
具体的な状況をお伺いしながら、一緒に次の一歩を考えます。
勇気を出して相談しよう|目的別の公的機関・専門家窓口
ロマンス詐欺の被害について相談できる窓口は、一つではありません。
あなたの現在の状況や、「何を解決したいか」という目的に合わせて、最適な相談先を選ぶことが大切です。
ここでは、信頼できる公的な機関や専門家の窓口を目的別に整理してご紹介します。
相談先 | こんな人におすすめ | 連絡先 | 主な役割 |
---|---|---|---|
警察相談専用電話 | 事件になるか分からないが、まず話を聞いてほしい。不安。 | #9110 | 犯罪の可能性判断、被害届の相談 |
国民生活センター | 契約トラブルや返金について相談したい。 | 188 | 消費者トラブル全般の相談、あっせん |
弁護士 | 法的な手続き(返金請求など)を具体的に検討している。 | (地域の弁護士会) | 代理人としての交渉、訴訟 |
美桜のLINE相談窓口 | まずは匿名で誰かに話を聞いてほしい。状況を整理したい。 | (LINEリンク) | 初期相談、情報提供、精神的サポート |
まずは話を聞いてほしい、事件化すべきか相談したい → 警察相談専用電話
「これは警察が動いてくれるような事件なのだろうか?」
「被害届を出すべきか迷っている」
そんな風に、まず何から始めればいいか分からない、という不安を抱えている方におすすめなのが、警察相談専用電話「#9110」です。
#9110に電話をかけると、発信地を管轄する都道府県の警察本部などの相談窓口につながります。
専門の相談員が、あなたの話を親身に聞いた上で、それが犯罪にあたる可能性があるのか、被害届を提出した方が良いのか、といったアドバイスをしてくれます。
緊急の事件対応を求める110番とは違い、生活の安全に関する様々な悩みや不安を相談するための窓口なので、安心して電話してください。
送金してしまったお金を取り戻したい → 国民生活センター
送金してしまった金銭の返金について具体的な情報を得たい、という場合は、消費者ホットライン「188(いやや!)」に電話しましょう。
188に電話すると、最寄りの消費生活センターや国民生活センターの相談窓口を案内してくれます。
ロマンス詐欺は、消費者を騙す悪質な手口の一つとして、これらの機関も多くの相談事例を扱っています。
相談員が、今後の対応や、弁護士への相談が必要かなど、専門的な視点からアドバイスをしてくれます。
特に、相手が事業者として投資サイトなどを使っていた場合、解決の糸口が見つかるかもしれません。
相手を訴えたい、法的な手続きをしたい → 弁護士
相手に対して法的な手段で返金を求めたい、損害賠償を請求したい、と考えている場合は、弁護士への相談が不可欠です。
弁護士は、あなたの代理人として、相手方の銀行口座の凍結(振り込め詐欺救済法に基づく手続き)を試みたり、民事訴訟を起こして返金を求めたりすることができます。
ただし、国際ロマンス詐欺の場合、犯人が海外にいることが多く、相手の特定が困難なため、残念ながら返金が実現する可能性は決して高くないのが実情です。
まずは、お住まいの地域の弁護士会や、法テラス(収入などの条件があります)に相談し、費用や勝算について正直な意見を聞いてみることをお勧めします。
まずは匿名で専門家に状況を整理してほしい → 美桜のLINE相談窓口
「いきなり公的機関に電話するのは、まだハードルが高い…」
「まずは、この状況を誰かに話して、頭の中を整理したい」
そう感じている方は、ぜひ私のLINEにご連絡ください。匿名でも構いません。
これまでの経緯をお伺いし、あなたのケースがどの手口に当てはまる可能性が高いか、どのような証拠が有効か、どの窓口に相談するのが最適か、といった点を一緒に整理させていただきます。
私の経験から



以前、深夜に「どうしたらいいか分からない」と震える声で連絡をくださった方がいました。
パニック状態でしたが、LINEで直接コミュニケーションを取り、やるべきことを一つひとつ具体的にお伝えした結果、それ以上の送金を思いとどまり、被害額を大幅に抑えることができました。
躊躇せず、頼ってください。あなたの味方になります。
ロマンス詐欺に関するよくある質問 (FAQ)
ここでは、ロマンス詐欺について相談を受ける中で、多くの方が疑問に思われる点について、Q&A形式でお答えします。
送金してしまったお金は取り戻せますか?
残念ながら、極めて難しいのが現実です。
詐欺師は、だまし取ったお金をすぐに海外の口座へ移したり、暗号資産に交換したりするため、追跡が非常に困難です。日
本の警察が海外の犯人を直接逮捕することもできません。
しかし、可能性がゼロではありません。
犯人が国内の協力者の口座(いわゆる「受け子」の口座)を使っていた場合、「振り込め詐欺救済法」という法律に基づき、その口座を凍結し、残っているお金を被害者に分配できる可能性があります。
そのためにも、一刻も早く警察や弁護士に相談することが重要です。
家族や友人にどう説明すればいいですか?
正直に、しかし冷静に事実を伝えることが大切です。
被害に遭ったことを近しい人に打ち明けるのは、非常に辛いことです。
「なぜ騙されたんだ」と責められるのではないかと不安になるかもしれません。
もし打ち明ける決心がついたら、「実は、今問題に巻き込まれていて、あなたの助けが必要なの」と切り出し、この記事で解説したような手口や、誰にでも起こりうる犯罪であることを冷静に説明してみてください。
信頼できる人に話すことで、精神的な負担が軽くなるだけでなく、今後の手続きなどで協力してもらえるかもしれません。



私は家族に打ち明けるのが一番怖かったです。
『そんなことも分からないのか』と軽蔑されると思っていました。
でも、勇気を出して話したことで、一人で抱え込む苦しみから解放されました。
母は黙って話を聞いてくれ、『あなたが無事でよかった』とだけ言ってくれました。
あなたの味方は、きっとすぐそばにいます。
相手をブロックしたら、何か仕返しをされますか?
その可能性は極めて低いです。
詐欺師の目的は、あくまで効率よくお金をだまし取ることです。
正体がバレて、お金にならないと分かったターゲットに執着し、時間や労力をかけて仕返しをしてくるケースはほとんどありません。
彼らはすぐに次のターゲットを探し始めます。
不安な気持ちは分かりますが、仕返しを恐れて関係を続けることの方が、はるかに大きなリスクを伴います。
勇気を持って、連絡を断ち切ってください。
被害届は出した方がいいですか?
はい、出すことを強くお勧めします。
被害届を提出しても、すぐに犯人が捕まったり、お金が戻ってきたりするわけではないかもしれません。
しかし、被害届を出すことには、以下のような重要な意味があります。
- 公式な記録となる: あなたが犯罪被害に遭ったという公式な記録が残り、今後の返金手続きなどで必要になることがあります。
- 警察の捜査資料となる: あなたの情報が、警察が詐欺グループの実態を解明するための貴重なデータとなります。
- 次の被害者を防ぐ: 多くの被害が届けられることで、社会的な問題として認知され、新たな対策や注意喚起につながります。
あなたの行動が、同じような苦しみを味わう人を一人でも減らす力になるのです。
最後に|被害経験者・凛さんから、今悩んでいるあなたへのメッセージ
ここまで記事を読んでくださり、ありがとうございます。
最後に、かつて同じ痛みを知る一人として、凛さんからメッセージを預かっています。
失ったのはお金だけじゃない。でも、未来は失われない
ロマンス詐欺で失うのは、お金だけではありません。
人を信じる気持ち、自分への自信、穏やかだった日常。あまりにも多くのものを、一度に奪われてしまいます。
その喪失感は、経験した人にしか分からない、深く暗いものです。
「なぜ、あんな言葉を信じてしまったんだろう」
「私の人生は、もうめちゃくちゃだ」
そんな風に、自分を責め、未来に絶望してしまうかもしれません。
でも、どうか思い出してください。
あなたは、人を愛し、信じることができる、心豊かな人です。
詐欺師は、そのあなたの優しさを利用したに過ぎません。悪いのは100%、あなたではなく、犯罪を犯した相手です。
失ったものは大きいけれど、あなたの命や、あなたを本当に大切に思ってくれる家族や友人、そしてこれからの未来は、誰にも奪うことはできません。
あなたが前を向くための第一歩
今は、真っ暗なトンネルの中にいるように感じるかもしれません。
でも、このトンネルには、必ず出口があります。
その出口に向かうための最初の、そして最も確実な一歩が「相談する」という行動です。
この記事で紹介した窓口の誰でも構いません。
声に出して助けを求めることで、一人で抱えていた重荷を少しだけ下ろすことができます。
すぐにすべてが解決するわけではないかもしれません。
傷ついた心が癒えるには、時間もかかるでしょう。
でも、大丈夫です。
一歩ずつ、本当に一歩ずつでいいんです。
今日のあなたがこの記事を読んだことも、間違いなく、未来へ向けた大きな一歩です。
あなたの心が、一日も早く、穏やかな日常を取り戻せることを、心から願っています。
まとめ|あなたの行動が、次の被害者を生まない力になる
今回は、ロマンス詐欺の巧妙な手口から、具体的な対処法、そして信頼できる相談窓口までを詳しく解説しました。
最後に、あなた自身を守るための要点をチェックリストとしてまとめます。
ロマンス詐欺対策 最終チェックリスト
- 相手は、まだ一度も直接会ったことがないのに、お金を要求してきましたか?
- 「二人だけの秘密」など、都合のいい言葉を信じすぎていませんか?
- 勇気を出して相手をブロックし、やり取りの証拠を保存しましたか?
- 一人で悩まず、この記事で紹介した信頼できる誰かに相談しましたか?
この記事で紹介した相談窓口に、今すぐ連絡してみてください。
一人で悩まず、専門家を頼ることが、あなた自身を守るための最も確実な方法です。
▼まずは匿名で話を聞いてほしい方はこちら